綾紫の日記
2009年3月6日〜3月26日

 
私のしごと館(続き)
2009年3月26日(木)
Infoseek
今日は晴。
 
 



京都新聞(www.kyoto-np.co.jp/kp/rensai/syuzainote/2008/090317.html)

京都新聞は17日付けで、私のしごと館の廃止後の活用について考える地元自治体や経済界の検討会が4月に設立される事に触れている。そこには、
  • これまでは政府内での議論だったが、ようやく地元の意見が反映される場ができる。
とあるが、苦難の道が続くだろう。先ず、私のしごと館が批判され続けた原因だが、
  • しかし「税の無駄遣い」の象徴だっただけに、検討会で決める活用方法によっては国民の批判を再び受けかねない。
  • 木村町長は「行革担当相らがしごと館を大々的に批判したことで『税金の無駄遣い』の象徴にされた。地元として歯がゆい思いだった」と悔しがる。
となっている箇所は正確ではない。私のしごと館は雇用保険の事業主負担分を使い、厚生労働省所管の(独)雇用·能力開発機構が(株)コングレに委託する形で運営されている。以前は機構直営だった。即ち、雇用保険と云う、本来、派遣切りの様な非常事態を想定して備蓄すべき金を、小中高生相手の、技能や資格に直結しないレジャーランド風の施設の為に流用した点が批判の原因ではないか、と筆者は思っている。その理由の1つとして、逆に云えば、1km西にある同じ様な巨大施設、国立国会図書館関西館は殆ど批判を受けていないからだ。となると、
  • また地元自治体や関西経済界の一部は雇用情勢の悪化を受け、国の職業訓練施設としての再利用を期待する。
にある、表看板の架け替えはあっても雇用保険で運営し続ける様な施設は同じ批判を受ける可能性が高い。レジャーランド的な疑似体験ではなく、本物の職業訓練施設だとしても。今の経済情勢では
  • ただでさえ昨秋からの急速な景気悪化で、買い手が見つからない可能性も考えられる。
と云う危惧は真っ当な発想だから、大学や、国の、いや、今では独法になった研究機関を呼び込むのが正道だろうが、企業と同様、けいはんな地区に行きたがるかどうか、非常に難しい。その上、
  • 舛添厚労相が「ショッピングモールに変えたい方(購入先)がいるかもしれない。あらゆる可能性を探る」としているのに対し、「商業施設への転換は文化、科学関連の研究施設集約を目指してきた学研都市にそぐわない」(木津川市)と拒否感が強い。
と云う発想も、ユータウンやコーナンが数年前にオープンした現在、そぐわないかどうかよりも競合と云う意味でもはや閉ざされてしまった。ベンチャー企業への場所貸しや地元向けのイベントをやって来た(株)けいはんなも倒産し、出費を抑えるあらゆる手を打って再出発しているが、収入を増やせる可能性は低い。これが地域の現実だ。
 
ところで1月23日、筆者は雇用保険法·職業能力開発促進法を元に私のしごと館が雇用保険の目的からの逸脱ではないか、と述べた。この考えは今でも変わらないが、前者に関し誤解があったので触れる。雇用保険法は雇用安定事業に関する第62条で「被保険者等」を
  • 政府は、被保険者、被保険者であつた者及び被保険者になろうとする者(以下この章において「被保険者等」という。)に関し、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大その他雇用の安定を図るため、雇用安定事業として、次の事業を行うことができる。
と定義し、これが「この章」全域に及ぶとしている。雇法はこの第62条と次の能力開発事業を規定する第63条、そして第65条で1つの章を形成しているから、能力開発事業も雇用安定事業と同様、「被保険者であつた者及び被保険者になろうとする者」=「等」にも開かれている事になる。而る第65条は、
  • 第62条及び第63条の規定による事業又は当該事業に係る施設は、被保険者等の利用に支障がなく、かつ、その利益を害しない限り、被保険者等以外の者に利用させることができる。
となっている。これと第63条第7項の
  • 前各号に掲げるもののほか、労働者の能力の開発及び向上のために必要な事業であつて、厚生労働省令で定めるものを行うこと。
と云う規定を組み合わせるならば、私のしごと館の運営も不可能ではないかもしれない。だが筆者は無理だと考える。第62·63条は被保険者等を対象としており、第65条は例外を示している。となると私のしごと館の様な、小中高生全般を初めから対象として想定する様な施設は、「被保険者、被保険者であつた者及び被保険者になろうとする者を対象とする事業を、支障がなければ、広く開放してもいい」と受け取れる第65条の主旨から逸脱する。よって私のしごと館は違法施設である。
 
 
私のしごと館(続き)
2009年3月8日(日)
Infoseek
今日は晴。
 
 


京都新聞(www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009030700040&genre=A1&area=K00)

京都新聞は私のしごと館の廃止後のあり方に関する検討会を、厚生労働省が設置する事を報じている。しかしどうだろう。私のしごと館があるけいはんな精華·西木津地区を田舎だと云う人が今でもいる。だが私のしごと館の今後の在り方の難しさは寧ろ、6日に触れた様に、けいはんな精華·西木津地区がもはや街らしい街になってしまい、特に補う要素に乏しい点にあるのではないか。ユータウン·コーナンの進出によりショッピングモールとなる道は消えたし、イベント会場としてはけいはんなプラザがある。企業の研究機関を呼び込むとなるとまたもやけいはんなプラザと競合する上、住友金属やキヤノンが抜け出した現実を見ればそもそもこの道も難しい。多少なりとも可能性のある望みは住金·キヤノンの跡地に(独)情報通信研究機構と同志社大学が入居した事から想像出来る様に、独法系の研究機関や大学を呼び込む事だが、全体として未着手、未利用地が残る等と形容されているけいはんな地区(国交省がまとめたサードステージプラン www.mlit.go.jp/crd/daisei/daikan/tsp_sakutei/top_tsp_iinkai.html)に何かが来る事を期待するのは無理ではなかろうか。
 
 
私のしごと館(続き)
2009年3月6日(金)
Infoseek
今日は雨後曇。
 
 


読売(osaka.yomiuri.co.jp/edu_news/20090228kk02.htm)

読売新聞は木津川市の幼稚園開園の遅れに関するニュースを伝えている。会場は私のしごと館。民間委託で規制が緩くなった為か、「職業キャリア教育」の呪縛から脱却している様子だ。だがこの程度では私のしごと館の容量を満たせない。私のしごと館があるけいはんな精華·西木津地区も街らしい街になり、今以上補うべき要素は2005年のユータウン開業で消えた。ここに私のしごと館の将来の難しさがある。