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近大高専移転に関する名張市議会の動き/私のしごと館設立の経緯 |
2010年6月29日(火) |
Infoseek
今日は曇。
第1の話題:順に毎日 6/22 (mainichi.jp/area/mie/news/20100622ddlk24010332000c.html)·毎日 6/28 (mainichi.jp/area/mie/news/20100629ddlk24010354000c.html)·伊賀タウン情報YOU 6/28 (www.iga-younet.co.jp/news1/2010/06/post-512.html)の記事。毎日の6/22の記事は、名張市に於ける近大高専誘致に対して市民団体が出していた反対請願を市議会が否決したとある。その次、6/28の記事は近大高専誘致に関する住民投票案を否決した事に触れている。 伊賀タウン情報YOUはその両方を報じている。いよいよ、移転が本格化しそうだ。
第2の話題:私のしごと館設立の経緯はWikipediaに出ているが、厚労省が一部の議員に回答した資料(www.mhlw.go.jp/seisaku/kaigi/2010/04/dl/k0421-1b.pdf)、国交省がけいはんな地区のセカンドステージプランの進捗を報告した資料、(財)関西文化学術都市推進機構が近況を伝えている資料(http://www.kri-p.jp/monthly/02_06/01.html)により補足する。
- 1989年
旧労働省が「若年者等の職業意識に関する懇談会」を設置(1991年9月まで)。
- 1992年
旧労働省が「働きがいと技能尊重に関する有識者懇談会」を設置(1993年2月まで)。
- 1993年4月
新総合経済対策決定(経済対策閣僚会議決定)(公共投資、社会資本整備として、勤労体験プラザ(仮称)構想が具体化)。
- 1993年6月
新総合経済対策決定に基づき、補正予算で用地取得費を措置。
- 1993年8月
関西文化学術研究都市に「勤労体験プラザ(仮称)」の建設計画発表。
- 1994年3月
京都府都市開発公社から150億円で土地を購入。
- 1994年8月
「勤労体験プラザ(仮称)」基本計画策定委員会(辻村江太郎委員長)設置。
- 1995年6月
「勤労体験プラザ(仮称)」基本計画について記者発表。面積67600m2、年間集客数75〜110万人。
- 1995年12月
「第8次雇用対策基本計画」の策定(閣議決定)(勤労体験プラザ(仮称)設置方針が盛り込まれる)。
- 1997年4月
関西文化学術研究都市建設促進法に基づく基本方針改訂(内閣総理大臣決定)(勤労体験プラザ(仮称)の整備推進と情報提供施設としての位置付けが明記)。
- 1999年度
建設費を予算措置(2002年度まで)。
- 1999年8月
「第9次雇用対策基本計画」の策定(閣議決定)(勤労体験プラザ(仮称)の設置が再度明記される)。
- 2001年1月
公募により名称を「私のしごと館」に決定。
- 2002年5月13日
セカンドステージプラン事業推進会議第7回本会議で、熟練技術者によるワークショップや機材のメンテナンスを行う「学術研究サポートセンター」を併設する構想の提案が行われる。
- 2002年12月5日
第155回国会厚生労働委員会第12号で職業能力開発局長(当時)坂本由紀子が年間の利用者数を約40万人と発言。
- 2003年3月30日
私のしごと館プレオープン·辻村江太郎館長(2006年3月まで)。
- 2003年10月4日
私のしごと館グランドオープン。
- 2005年
電力供給会社の競争入札でダイアモンド·パワー(三菱系)が落札。
- 2007年12月24日
「独立行政法人整理合理化計画」の策定(閣議決定)(「私のしごと館」組織体制の抜本的見直し)。
- 2008年9月2日
株式会社コングレが運営を開始。
- 2008年12月24日
「雇用・能力開発機構の廃止について」(閣議決定)(「私のしごと館」業務は遅くとも平成22年8月までに廃止)。
- 2009年11月
2010年3月末に早期閉館となることが公表される。
- 2010年3月31日
営業終了。
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近大高専と名張市が合意 |
2010年6月15日(火) |
Infoseek
今日は曇後雨。
読売新聞(chubu.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyo100526_4.htm)によれば、5/25、熊野市からの移転を検討していた近大高専と、皇學館大の跡地の有効活用を考えていた名張市とが、合意書に調印した模様。
- 市は皇学館大から返還される土地、校舎、機器備品を近大に無償提供するほか、隣接市有地約3.1ヘクタールを無償貸与。校舎改修やグラウンド、実験棟などの整備費として最大9000万円を支援する。
- 両者で取り組むものとして、名張駅までの交通インフラ整備や奨学金制度の充実、200室400人が収容できる学生住居の確保などを明記。
- 移転後の近大高専が将来、独立法人化する場合の市との連携、協力を盛り込んだ。
とある様に、誘致とはかなりの出血サービスをやって可能になる事である。だが気になる点がある。皇學館大から返還される土地等は「無償提供」であるのに対し、隣接市有地は「無償貸与」。今、皇學館大のある土地は「返還」されるのだから市有地になる筈である。而るに近大高専に対しては「貸与」ではなく「提供」される事になっている。無償譲渡だろうか。
反対意見もある。朝日新聞(www.asahi.com/edu/news/TKY201005250316.html)は市民団体が誘致に反対する署名活動を進めている事に触れている。
- 柏木代表らは、「今月末には移転合意書に正式調印し、9千万円の予算が6月議会に提案される。それを議会が認めれば本決まりで、こんな重大なことが市民に知らされずに決まっていくのは許されない。高専開校で市内の高校の定数削減も懸念される」と批判した上で、「土地と施設は市民の財産であり、子どもから高齢者までが利用できる福祉·スポーツ·文化の里として活用すべきだ」と主張。
- また、同会は全市議に対し、近大高専の名張市への受け入れの賛否▽土地、建物の無償譲渡について市民に説明し、意見を聞く必要の有無――を尋ねる公開質問状を配り、30日までに回答するよう求めているという。
とあるので、皇學館大の土地の無償「提供」は「譲渡」だった様だ。
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私のしごと館入札公告/まちなか1300年祭 |
2010年5月31日(月) |
Infoseek
今日は晴。第1の話題:私のしごと館の入札が始まった(www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006m22.html及びwww.ehdo.go.jp/chotatsu/tochi.html)。受付期間は今日から8/30迄。9/8、雇用·能力開発機構に於いて開札。7月上旬には現地説明会が開催される予定。それにしても、私のしごと館の西側には似た様な広さの広大な更地が広がっている。一方、宅地や中小企業向けの小規模な事業用地は売れている。従って分割出来ない限り売れ残る可能性が高いが、そうなると自治体が引き取る可能性はあるだろうか。実は、京都府知事が3/17付けの記者会見で(www.pref.kyoto.jp/koho/kaiken/kaiken2010/100317.html)
- しかしながら、今の経済情勢の中で本当にそれが実現できるかどうかは、正直申しまして首をかしげております。それだけに私どもも関係機関とも緊密に連携いたしまして、今後、「私のしごと館」の引き受け手があらわれなかった場合に、地元としてどういう形でできるのか、国とも連携をしながらさらに検討を進めていきたいと思っております。内々にはさまざまな検討を進めているところでありますけれども、これは相手のあることでありますので、今は内々の検討にとどまっているのが現状であります。
と発言している。内々には様々な検討をしているが、相手のある事なので今は云えない様子だが、例えば自治体が現実的な価格で引き取り、公的な研究機関を「無償貸与」と云う条件で誘致するとか、考えているのかもしれない。
第2の話題:下は"まちなか1300年祭"のパンフレット。奈良市の中心部の商店街が企画したイベント。結局、行かなかったが、記念の為挙げる。開催期日は22日から30日迄だが、クライマックスとなる29·30日には三条通りでパレードが行われた模様である。
 
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私のしごと館は雇用福祉事業か |
2010年5月27日(木) |
Infoseek
今日は晴時々曇。私のしごと館は、今では廃止されている雇用保険法第64条の雇用福祉事業の一環ならば、まだしもその条文と矛盾する事なく文化施設として解釈出来るのではないか、これは筆者が4/20に述べた感想である。従って、実際、私のしごと館は検討段階にあっては雇用福祉施設と見做されていたが、雇用福祉施設の建設に対する風当たりが強くなって来た頃から解釈を変え、能力開発施設として突き進んだのではいか。これを裏付ける証言がネット上にある。それは下の図、北沢栄の「さらばニッポン官僚社会」第68章(www.the-naguri.com/kita/kita70.html)。

タイトルが"勤労者の保険財源が惜し気もなく注ぎ込まれる―2070に上る福祉施設の実態"である事から想像される様に、その内容は全体として雇用福祉事業に対する批判だが、私のしごと館にも触れている。解説は明日以降。
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私のしごと館と第31回監理委員会 |
2010年5月17日(月) |
Infoseek
今日は晴。掲題の監理委員会とは、内閣府が行う市場化テストに関する委員会である。市場化テストとは、公共サービスを行う際、官民が対置等な立場で入札に臨む制度。私のしごと館は2008年3月27日の第31回監理委員会で議題として取り上げられている。厚生労働省が提出した資料(www5.cao.go.jp/koukyo/kanmin/kaisai/2008/0327/080327-3.pdf)によれば、2007年4月から2010年3月迄の予定で、当時既に、業界団体や企業の協力でやっていたのではない一部の体験メニュー
- 玩具の組み立て
- 雑誌編集
- CGデザイナー
- プログラマー
- 宇宙開発
を民間委託していた様子である。落札者は(株)コングレ。2008年と云えば私のしごと館の包括的な民間委託の話が持ち上がっていた時であり、その為、(株)コングレとの当時の契約を解除する交渉がなされていた記述が、同じ資料にある。
- 包括的民間委託実施に伴う現契約の解除について
独立行政法人整理合理化計画を受けて、現在、包括的な民間委託に向けた準備を進めており、その一環として、職業体験事業(5職種)に係る委託については、包括的民間委託による運営を始める前日までとするよう、契約の解除に向けた調整を行っているが、現在のところ、平成20年7月1日から包括的民間委託に移行することを前提に、6月末日で解除するよう調整を行っているところである。
- 現契約者との折衝状況[平成20年3月12日]
雇用·能力開発機構においては、平成20年7月1日から包括的民間委託に移行することを前提に、職業体験事業(5職種)について、平成19年度から平成21年度まで3年間の当初契約を、平成20年6月末日で解除するべく、現契約者との調整を私のしごと館に指示した。
この時点での契約の詳細は不明だが、ともかく(株)コングレは国に裏切られた形になっている。だがまた包括的な民間委託に応札し、そして落札。結果的には契約の拡大になった。しかも、私のしごと館が廃止になった日は当初の契約の期限。結局、この頃から廃止に至る筋書きが出来上がっていたのではなかろうか。
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私のしごと館と2007年 |
2010年5月11日(火) |
Infoseek
今日は雨。2007年はけいはんなプラザが民事再生法を申請した年だったが、私のしごと館にとっても転機だった様子だ。昔出した話の復習でもあるが、私のしごと館は昨年9月21日に触れた様に、官邸の資料(www.kantei.go.jp/jp/singi/kiseikaikaku/osirase/050805/kourou_b.xls)によれば
- 職業能力開発促進法第15条の2第1項第3号
- 同第96条
- 雇用保険法第63条第1項第1号及び第3項
- 独立行政法人雇用·能力開発機構法第11条第1項第1号
或いは、雇用·能力開発機構に問い合わせた結果では
- 雇用保険法第63条第1項第1号
- 雇用保険法施行規則第121条第1項第2号
- 職業能力開発促進法第15条の2
を根拠とする、雇用保険で運営されていた施設だが、「職業総合情報拠点」「産業文化としての職業情報の提供」等の言葉で形容されている事から、職業能力開発施設とは解釈し難い。20日に触れた様に、辛うじて雇用福祉事業に関する施設と受け取れる程度である。
だが、雇用福祉事業を規定した雇用保険法第64条は2007年4月23日に廃止。批判的と迄は云い難いが、経団連が2007年4月17日にまとめた意見書「官民協力による若年者雇用対策の充実について」(www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2007/030.pdf)は、
- 一般会計による雇用対策の実施
[前略]事業主の相互扶助である雇用保険2事業の無原則な拡大は行うべきではなく、事業主拠出の雇用保険料で負担することが説明できない施策については、一般会計による負担も検討していくべきである。
と述べていて、雇用保険法から逸脱した事業の見直しを求めている。ここで大事なのは「雇用保険2事業」。既に各地の保養施設やホールに代表される雇用福祉事業が廃止になった事を前提として、それでもなお、位置付けの分からない事業が残っているとの認識が、そこにある。廃止ではないが、やんわりと、私のしごと館の問題を指摘したのではなかろうか。
この頃から私のしごと館への逆風に対抗する動きが始まった様子だ。例えば関西文化学術研究都市月報2007年5月号(www.kri-p.jp/portal/geppou/img/0224.pdf)はけいはんな地区の近況報告だが、その中を引用すると、
- けいはんな学研都市立地施設懇談会視察会
4月17日(火)私のしごと館において、平成19年度けいはんな学研都市立地施設懇談会視察会が開催されました。[中略]今回の視察会を通じて。私のしごと館のスペースを、学研都市共通の情報発信の場として活用することを、各立地施設で検討していただくことになりました。[後略]
とある。「学研都市共通の情報発信の場」は本来、けいはんなプラザが担うべき役割であり、その空間的余裕も大きい。わざわざ私のしごと館の利用を検討しているのは、裏を返して云えば廃止の可能性を予見した上での、これに対抗する為の既得権集めである。この他、イベント「ゆめはんなサイエンス·ワークショップ」も私のしごと館で開催されていた模様だが、これまたけいはんなプラザその他の施設でも可能な事である。
私のしごと館の事業の一部を民間委託するアクションプランも始まっていた。2007年9月26日の行政減量·効率化有識者会議で厚生労働省が出した資料(www.gyoukaku.go.jp/genryoukourituka/dai34/shiryou4.pdf)には、
- 「私のしごと館」の職業体験事業のうち業界団体や伝統工芸団体等からの協力を得て実施している職種以外の職種の5職種に関する体験事業について、平成18年度に市場化テスト実施に係る民間競争入札を実施したところであり、平成19年4月から平成22年3月末日まで落札者による職業体験事業を実施している。
- 平成19年度からの3年間を改革期間として、私のしごと館の改善目標(サービス利用者増、経費縮減、自己収入増等の目標)を定めた改革実効計画(アクションプラン)等の着実な実施を図り、毎年度その進捗状況について評価·検証等を行う。
- また改革期間終了後(平成22年度)速やかに、私のしごと館の必要性·有効性の検証等を行い、これを踏まえて廃止も含めた抜本的な在り方の見直しを行い、その結論に沿って、中期目標終了後(平成23年度)までに具体的な措置を講ずる。
とある。こうした動きは純然たる金の問題、行政改革の一環であり、必ずしも法からの逸脱に対する是正措置ではないが、廃止の可能性も覚悟していた様子が窺える事から、厚生労働省も雇用保険法との関連に悩んでいたと思えて来る。なお、今回の資料にはなかったが、アクションプランの頃の落札者もコングレだった筈である。
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近大高専と名張市が合意 |
2010年5月10日(月) |
Infoseek
今日は雨時々曇。下図は順に伊賀タウン情報ユー(www.iga-younet.co.jp/news1/2010/04/57-1.html)、毎日新聞(mainichi.jp/area/mie/news/20100501ddlk24100314000c.html)、朝日新聞(www.asahi.com/edu/news/TKY201005060140.html)。何れも、最近動きの無かった近大高専と名張市との誘致交渉がまとまった事に触れている。今月下旬、合意書調印、6月、予算議決、7月、協定書締結の見込み。誘致場所は撤退を決めた皇學館大の跡地である。最も詳しい毎日によれば、
- しかし交渉では、近大の要望に応える形で、財政出動をしないという方針を1カ月で覆し、今年1月、校舎などの新設整備費として上限9000万円の助成を決めた。今回公表された移転合意書案でも、隣接市有地を有償から無償貸与に変更し、方針がなし崩しになったように見える面もある。
とあるので、誘致にはやはり好条件を出す事が不可避。教育機関、研究機関その他公的な機関に対し自治体が土地を無償貸与する事例は多い。更に、
- 合意書案に付け加えられた「独立法人化への連携・協力」も、近大側の要望によるものだ。独立法人化の目的も時期も分からず、協力の程度も不明だ。「連携・協力」を現時点で明記すべきなのかどうか、疑問が残る。市は合意書締結までの間、市民に説明責任を果たすべく、近大側と議論を深める必要があるのではないか。
とあるが、独立法人化の意図も不明。元々近大高専は熊野にある現在、経営面で定員割れによる赤字が続いている為、より利便性の高い地域に出ようとしていた。その候補地が名張市と姫路市で、前者が第1の交渉相手となった。しかし立地で定員割れが解決出来ない場合には、近大本体から高専を切り離す余地を残したのではないだろうか。
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私のしごと館は企業側の施設か |
2010年5月6日(木) |
Infoseek
今日は晴。連休中とその前、2度、平城遷都祭へ。写真は後で気が向けば出すかもしれないが、ここでは私のしごと館を取り上げよう。私のしごと館は雇用保険の事業主負担分で建設·運営されていた職業の疑似体験を行う博物館の様な施設で、今年3月末で廃止。国の無駄な箱物の典型の様に喧伝されているが、必ずしもそうではない様子だ。何故ならば、企業側の要求で、或いはメセナ精神に基づいて建設された事を臭わせる断片的な発言がネット上に散見されるからである。その出典だが、先ず昨年厚生労働省に於いて開催された「私のしごと館に係る建物等の有効活用検討会」に於いて、地域を代表する精華町の木村要町長が、4/20(www.mhlw.go.jp/shingi/2009/04/txt/s0420-1.txt)に
- いまの雇用保険の関係ですけれども、私たちは経営者側の方たちの大きな熱い思いというのか、こういう思いをこの事業に反映させたいということだったと思います。経営者側の皆さんが、どのような思いで、いまのこういう議論とか、これまで、国が1つの方向性を見出したときに感じられたのかなということを思うわけです。本当に日本の将来を思いながら、あるいは企業に役立ってもらう人たちを育てていくという、まさに企業者の立場からご努力いただいたわけですので、そういう人たちの声が全く反映したのか、反映していないのか、そんなことも心配しながら私はいまお話を聞かせていただきました。
また6/25(www.mhlw.go.jp/shingi/2009/06/txt/s0625-11.txt)にも
- 雇用保険という大事な制度の中で、使用者側の皆さんのご苦労、努力によって施設がつくられてきた。そのことに対してお金を出していただいた貴重な財源が、そうした目的に合わせて、企業者側の皆さんも、もう売却してもいいのだ、ということになっているのかどうか。
と発言している。 「経営者の熱意」「使用者の苦労、努力」と云う言葉は、私のしごと館に企業もかなり協力した様子が窺える。私のしごと館の展示物の提供や講師の派遣はやっていたであろうが、それだけではない様子だ。
木村町長は、京都府知事と住民の交流会である「和ぃ和ぃミーティング」が7/5、けいはんなプラザで開催された際にも(www.pref.kyoto.jp/waiwai/1250236123205.html)
- しごと館につきましては、雇用保険制度の中でできたことには間違いがありませんが、使用者側、経営者側が出された資金によってしごと館ができたわけです。
- 過日も2回目の会議が東京でありました。経営者側、お金を出された側の人たちからしごと館の売却や廃止という話があります。それについてはどうなんですかと日経連さんにも申し上げました。関経連の皆さんにも私から質問させていただきました。当然、関経連の皆さんは学研都市に大きな力を出していただいてる立場の方です。しごと館を評価する、またはしごと館を維持させていくという考え方の主張でした。
- しかし、びっくりしたのは日経連の総務本部の副本部長、このことにかかわっておられる事務の最高幹部ですが、廃止をするとかお金を出さないとか、そんな議論はしてないということでした。それなら「どういうことでこういうことになったんですか」と言わざるを得なかった。
と述べているが、これは一歩踏み込んだ証言である。第1に、 「使用者側、経営者側が出された資金」。雇用保険は義務的に徴収される一種の目的税だが、「出す」と云う言葉には積極的に投資するニュアンスが漂う。第2に、 「経営者側、お金を出された側の人たちからしごと館の売却や廃止という話があります」「びっくりしたのは日経連の総務本部の副本部長、このことにかかわっておられる事務の最高幹部ですが、廃止をするとかお金を出さないとか、そんな議論はしてないということでした」。私のしごと館に対し意見を出すだけではなく、その去就を決める権限が、経営者側にあるとでも云いたげである。
もし木村町長の発言が事実ならば、私のしごと館の廃止を決めた国は企業活動に対し権限を逸脱した容喙をした事になる。いや、私のしごと館に留まらず、雇用保険の事業主負担分に関わる施設·事業全ては事業主の物になってしまうが、義務的な徴収とは矛盾する。何れにせよ、木村町長の発言は雇用保険制度の根幹に関わる重要な証言だが、似た様な意見は殆ど聞かない。例外は「私のしごと館に係る建物等の有効活用検討会」で行ったシンクタンクによる調査資料(www.mhlw.go.jp/shingi/2009/12/dl/s1224-13b.pdf)の62ページでの「経済団体A」(関経連か経団連か)の回答
- 企業側としても財政が厳しい中、雇用保険から私のしごと館に財源を拠出するのは今後厳しくなって来る。企業側の意見も変わってくるのではないかと思う。
だけである。
以上、私のしごと館が企業側の施設かもしれない事を臭わせる断片的な証言を集めた。これが正しいか否かは、まとまった資料として厚生労働省からは提示されていない為、今でも謎である。
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