綾紫の閑散日記
2012年2月18日〜2月27日

 
リニア駅誘致合戦
2012年2月27日(月)
今日は晴だが、実は小雪もちらついた。とある仕事上の審査に合格し、ほっとしている。さてこの処リニア新奈良駅の誘致の話題一辺倒だが、続ける。生駒市の山下真市長のブログ(2/24付け)[1]によれば、生駒市は2012年度から、新駅の誘致に向けた調査検討を開始する模様。記者会見で配布した資料もダウンロード出来るが、その骨子は関西文化学術研究都市の一角でありながら山林のままになっている高山第2工区にリニア新駅を建設すると云う構想。メリットとして
  • 名古屋〜大阪間が直線に近い
  • URが288haの広大な土地の多くを保有しており副首都や操車場の建設も可能
  • 同じ理由から地権者との個別交渉が不要で早期着工が可能
  • 遺跡が出る可能性が低い
等が挙がっている。京都府も通過するが、そこは近鉄けいはんな線の支線を新祝園迄延長する飴玉を蒔いている。頓挫している高山第2工区の有効活用対策としては悪くない提案だが、奈良市·県はどう思うだろうか。観光と云う点では余り役に立ちそうにないからである。

ところでこうして誘致構想をぶち上げた生駒市や市議会が決議を行った大和郡山市に比べ、奈良市の動きは市長の発言(学研都市が望ましい)以外聞こえて来ないが、何か水面下でやっているだろうか。
 

[1]生駒市長ブログ(www.city.ikoma.lg.jp/blog/2012/02/post-279.html)
 
 
リニア駅誘致合戦
2012年2月22日(水)
今日は曇後雨。18日に続き、リニア新幹線の中間駅誘致合戦の話題。先ず奈良新聞[1]だが、生駒商工会議所が、市と市議会にリニア新奈良駅を生駒地域へ誘致する要望書を提出したとある。1月15日に触れた新年交歓会でもそうした発言があったが、遂に具体的な要望となった。久保会頭は
  • 生駒にはURなどが持つ約300haの土地が眠っている。これを生かすためにも、ぜひとも生駒地域に新駅を誘致してほしい。
と発言しているが、URの"300haの土地"とは学研都市の一画として予定されている高山地区第2工区の可能性が高い。高山地区は学研都市の中でも奈良先端大とNEC·参天製薬·上六印刷しかない侘しい地区である上、第2工区の整備は頓挫したままである。その近辺に新駅を建設し、一帯の開発にもつなげたい、と云う意味か。

次に朝日[2]を引用する。この記事、JR東海の山田社長の発言に基づいていると云う点では18日に触れた産経と同じだが、
  • しかし、国の整備計画について「奈良市付近としか書いていない」とも述べ、奈良市に隣接する京都府南部への含みを残した。
と結んでいて、産経とは異なり"京都府南部"の可能性を指摘している。ここに18日に引用した産経に於ける奈良市仲川市長の
  • 大阪や京都への動線、住宅地以外での土地利用などを考えれば、(奈良や京都にまたがる)学研都市周辺が妥当。
と云う意見を並べて見ると、意外ながら市長は新駅が京都府南部に出来てもいいと思っているのでは、とも推測できる。それは観光の視点。奈良市付近で京都府南部、となると木津川市、精華町だが、もし後者の玄関口である新祝園にリニア新駅ができたならば、近鉄に乗ってそのまま奈良旧市街に加え、平城宮跡や薬師寺·唐招提寺が並ぶ西の京へも行ける。だがこれがもし、大和郡山市議会が要求する近鉄橿原線とJR大和路線の交点であれば、奈良旧市街へ行く手段はJRとなり、若干、遠くなる。観光ではこの"若干"が大事。まして生駒市の高山地区付近は論外だ。
 

[1]奈良新聞(www.nara-np.co.jp/20120222093106.html)


[2]朝日(www.asahi.com/business/update/0215/NGY201202150038.html)
 
 
リニア駅誘致合戦
2012年2月18日(土)
今日は晴。関西圏に於けるリニア中間駅の誘致合戦がもう、始まっている。産経[1]によれば、奈良市付近とされる中間駅の場所に関し、荒井知事が京奈和自動車道のインターチェンジが予定されている八条付近を候補地として示唆した模様。「和歌山から1時間」とあるので和歌山県を味方に引き摺り込む作戦だ。但し、「八条」とは平城京の8番目の東西に伸びる大通りを意味する地名であり、よって平城京域内。従って遺跡が出る可能性が拭えない処がデメリットである。その一方、仲川市長は「大阪や京都への動線、住宅地以外での土地利用などを考えれば、(奈良や京都にまたがる)学研都市周辺が妥当」と発言しているが、本来、自治体のトップとして他に譲る様な事は云えない筈である。とすれば、学研都市周辺は平城山·高の原に限られる。

これに対し、京都新聞[2]によれば、京都市はリニア駅を京都駅に誘致する為の経費を14年振りに計上したとある。具体的には1990年1月に発足した「京都府中央リニアエクスプレス推進協議会」への拠出。ところで、
  • 門川大作市長は「(リニアルートは)国家観の問題だ。千年後の日本を見据えたとき、国土軸に京都が位置づけられているべきだ。ものづくりや伝統産業、宗教の拠点などが集まるのが京都。関西のみなさんに丁寧に説明すれば理解は得られる」と話した。
とあるが、これは云い過ぎ。「ものづくりや伝統産業」は確かに京都優位だが、「宗教の拠点」はどうか。歴史的には先輩格に当たる法隆寺や春日大社、東大寺等を馬鹿にした発言とも受け取れてしまう。

また京都新聞[3]を取り上げるが、リニア駅の京都駅への誘致は京都府も進めている政策であり、山田知事は関西広域連合を巻き込んで議題に上げる模様。また誘致の為負担金を出す覚悟も示している。しかし筆者が疑問に思うのだが、通常、政令指定都市と都道府県は仲が悪い。従って京都市内にリニア駅が来る事に対し、京都府は内心、余り嬉しさを感じていないのかも知れない。京都市の強硬派を潰す為、敢えて無理な要望に乗ったのだろうか。

この京都府·市の動きに対する奈良サイドの反応はいささか過敏だった。読売[4]によれば、奈良県の総務部長が、奈良と京都が対等の土俵で争っている様な報道を行った産経に対し、ネット上の交流サイトで不買運動を煽る書き込みをしたとある。だがこれは杞憂。敢えて産経[5]を引用するが、JR東海の山田社長は
  • リニアは(奈良市付近をルート案とする)全国新幹線鉄道整備法上の手続きに沿って進めている。私たちに促されても、相手が違うとしかいいようがない。
  • 京都駅も奈良市付近というのは無理がある。
と発言していて、京都案を全く相手にしていない。当面、「奈良市付近」は覆らなさそうだ。
 

[1]産経(sankei.jp.msn.com/region/news/120209/nar12020902260004-n1.htm)


[2]京都新聞(www.kyoto-np.co.jp/local/article/20120213000088)


[3]京都新聞(www.kyoto-np.co.jp/local/article/20120210000147)


[4]読売(www.yomiuri.co.jp/net/news/20120215-OYT8T00484.htm)


[5]産経(www.sankeibiz.jp/business/news/120215/bsd1202152235008-n1.htm)