綾紫の閑散日記
2012年10月15日〜10月29日

 
正式に意思表明
2012年10月29日(月)
今日は晴。毎日[1]が伝える処によれば、リニア新幹線の中間駅に設置場所についての考えを尋ねる県のアンケートに対し、奈良市は25日、「奈良市北部の関西文化学術研究都市が妥当と思われる」と回答、とある。正式な意思表明だ。これまでリニア中間駅は平城山附近、と云う説があった。奈良市北部の関西文化学術研究都市は平城·相楽地区の奈良市域と受け取るのが自然であり、そうすると高の原や平城山は候補地たり得る。しかし、意表を突いて精華·西木津地区に対する周辺地区とされる学研奈良登美ヶ丘附近が、奈良市の意中の場所かもしれない。

その一方、京都新聞[2]によれば、京都駅ルート実現を推進する京都市会議員連盟の設立総会が26日、開催され、府や市、経済界と連携し、リニア中間駅の誘致に向けた活動をして行く事こと確認、とある。市の議員連盟だから、京都市内の駅にリニア中間駅を誘致したがるのは自明だ。だが、法律で「奈良市附近」となっている中間駅を引っ張って来るのは極めて困難。「奈良市附近」の条件を満たしている精華町、木津川市は沈黙しているが、誘致について全く検討していないのだろうか。また、府や経済界も、「奈良市附近」の府内、と云う競争力のある案を、全く考えた事はないのだろうか。
 

[1]毎日(mainichi.jp/area/nara/news/20121027ddlk29020525000c.html)


[2]京都新聞(http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20121026000145)
 
 
紀伊半島全体に便益が広がる交通結節点
2012年10月26日(金)
今日は晴。またリニアの話題。毎日[1]によれば、三重県·奈良県リニア中央新幹線建設促進会議が22日に開催され、紀伊半島全体に便益が広がる交通結節点に中間駅の位置を決定する事等の共同アピールを採択した。裏返して云えば、紀伊半島に便益をもたらさない場所、交通結節点でない場所は、促進会議としては望まない、と受け取れる。より具体的には、紀伊半島とある事から、リニアのコースをなるべく南に持って行きたい様子が窺われる。生駒市の高山第2工区はこの逆で京都府に近い北寄りだから、不合格。奈良市の主張する学研都市も、この点では同様。交通の結節点の観点からが、京奈和道が木津ICで途切れており、平城宮跡附近でのコースが決まっていない問題もある。となると促進会議が望む場所は少なくとも平城宮跡よりも南となり、大和郡山市はこの条件を満たしている。
 

[1]毎日(mainichi.jp/area/nara/news/20121023ddlk29020589000c.html)
 
 
奈良市も参戦
2012年10月25日(木)
今日は晴。リニア新幹線の中間駅に関し、奈良県が市町村の意見を求めている事について、22日に触れた。またリニアの話題だが、産経[1]によれば、奈良市の仲川げん市長が「市北部の学研都市(関西文化学術研究都市)が妥当」と云う形で、ついに誘致合戦に参戦した模様。この「学研都市」だが、生駒市の主張する高山第2工区も学研都市である。そもそも学研都市とはクラスター型に開発されており、(公財)関西文化学術都市推進機構[2]によれば、田辺地区、南田辺·狛田地区、木津地区、精華·西木津地区、平城·相楽地区、氷室·津田地区、清滝·室池地区、田原地区、平城宮跡地区、高山地区、普賢寺地区、北田原地区の12地区から構成されている。この内奈良市内に属するのは平城·相楽地区の一部と平城宮跡地区だが、平城宮跡にリニア中間駅を誘致するとは考え難い為、平城·相楽地区が市長の云う学研都市である可能性が高い。そして実際、平城「宮」ではなく、大きく、南端が大和郡山市に差し掛かっている平城「京」を北に避けるとなると、佐紀·佐保古墳群も避けねばならず、必然的に平城·相楽地区が唯一の候補地となる。となると、市長は高の原か平城山周辺を考えている筈である。しかし、この地域には石のカラト古墳や(木津川市だが)歌姫瓦窯跡、上人ケ平遺跡等があり、リニアの線路を引くには不適となる可能性もあるのではなかろうか。
 

[1]産経(sankei.jp.msn.com/region/news/121024/nar12102402070003-n1.htm)


[2](公財)関西文化学術都市推進機構(kri-p.jp/reseachActivites_mt/location/)
 
 
アンケート
2012年10月22日(月)
今日は晴。リニア新幹線の中間駅誘致に関するアンケートに対し、奈良市は明言を避けた模様。奈良新聞[1]が報じている。市長の答弁は
  • 市付近での中間駅設置は、国土軸に組み込まれた地域経済の発展や産業活性が期待でき、誘客が図られる。既存鉄道網の結節性、近郊都市とのアクセス、まちづくりを踏まえ誘致活動を進めたい。
という一般論に終始した様な発言だが、かつては「学研都市」とも云っていた。自治体の首長がよそにくれてやってもいいような発言をする可能性は殆ど無いとすれば、平城山·高の原を候補地と考えている筈である。但し、筆者の考えだが、遺跡リスクの観点から平城山·高の原とその周辺も必ずしも好適な場所とは云い難く、奈良市として市内への誘致を目指すのか、生駒市·大和郡山市を応援するのか、微妙な立場にあるのではないか。
 

[1]奈良新聞(www.nara-np.co.jp/20121019091310.html)
 
 
アンケート
2012年10月18日(木)
昨日は大雨、今日も雨。またまたリニア新幹線の話。産経[1]によると、奈良県は県内の市町村に対し、リニア新幹線の中間駅に関するアンケートを行った模様。項目は、誘致を表明している生駒市·大和郡山市に対する質問や、中間駅の重視すべき機能や条件、設置場所の考え方。両市以外に希望する場所があれば記入可。誘致場所は、生駒市に近い自治体は生駒市、大和郡山市に近い自治体は大和郡山市を支持すると云う結果となるだろが、自薦も出るかもしれない。どんな結果が出るか、楽しみだ。
 

[1]産経(sankei.jp.msn.com/region/news/121018/nar12101802120003-n1.htm)
 
 
厚かましくても
2012年10月15日(月)
今日は晴。10/14には子供の幼稚園の運動会があった。さて産経[1]によると、京都府の山田啓二知事がリニア新幹線のコースについてあれこれ発言している。
  • リニア中央新幹線の京都駅誘致の問題をめぐり、山田啓二知事は12日、記者会見後、報道陣に「厚かましいといわれても、上品に収めるだけではなく、言わなければならないことはある」と述べた。
  • 山田知事によると、JR東海が東京-名古屋駅間のルートを決める際、京都は名古屋-大阪駅間のルート変更を申し出ようとしたが、「リニアの計画全体がだめになってしまうのではと心配し、異論を唱えるのを控えた。そのうちにJR東海が自己負担で駅をつくると言い始めた」と説明。
  • 「利益を受ける地元も駅建設については負担をしなければならないと思う。日本海側は、駅を地元が負担するといって熱心に新幹線の誘致をしているのに、これでは格差が広がる。公共交通政策全体にかかわる問題だ」と持論を展開した。
山田知事はリニア新幹線の中間駅を奈良市附近ではなく京都駅に持って来たい筈だが、ちょっと意味不明の発言だ。先ず最初の「厚かましくても」は、奈良県などから出た「駅の建設をJR東海が自己負担すると言い始めてから名乗り出るとは、京都は厚かましい」と云う批判に対する答えである。だが次の、京都は名古屋-大阪駅間のルート変更を申し出ようとしたが、「リニアの計画全体がだめになってしまうのではと心配し、異論を唱えるのを控えた。そのうちにJR東海が自己負担で駅をつくると言い始めた」となっている箇所は意味不明。ある時期で名古屋-大阪間のルート変更を求めるとリニアの計画全体がだめになるのなら、何故、今それが解消されているのか、全く説明が出来ていない。また最後の「利益を受ける地元も駅建設については負担をしなければならないと思う。日本海側は、駅を地元が負担するといって熱心に新幹線の誘致をしているのに、これでは格差が広がる。公共交通政策全体にかかわる問題だ」となっている持論も、何を云いたいのか不明。日本海側とは北陸新幹線の京都府内を駅を誘致している亀岡市と推定されるが、こうした発言をまともに解釈するならば、府はリニア新幹線の駅を今の京都市に誘致したいのだが、地元即ち京都市が余り熱心でないので、不満を抱いている、と受け取らざるを得ない。だが、政令指定都市に対してあれこれ云えない府がそうした意見を持つのか、謎めいている。
 

[1]産経(sankei.jp.msn.com/region/news/121013/kyt12101302020003-n1.htm)